移動平均線をマスターしよう①
MT4には4つの移動平均線(Moving Average)がありましたが、MT5にはさらに4種類の移動平均線が追加されています。
MT4の移動平均
SMA(単純移動平均)
EMA(指数移動平均)
SMMA(平滑移動平均)※期間5のSMMAと期間9のEMAは近似値
LWMA(線形加重移動平均)
移動平均線は価格が動くと実際の価格から離れます。
SMAは過去と直近の価格を同じように扱っていますが、EMAやLWMAは最近の価格を重視することで実際の価格からの乖離を減らしています。
また、価格が方向転換をした時にSMAより早く反応するのがEMAです。
SMMAは曲線を滑らかにします。滑らかな曲線はだましを回避する効果がありますが期間を変更したEMAと同じ曲線になりますので実用的ではありません。
期間20の移動平均線 赤:EMA 緑:DEMA
☆TEMA(Triple Exponential Moving Average/三重指数移動平均線)
計算式 TEMA = EMA×3-EMA(EMA)×3+EMA(EMA(EMA))
式は非常に複雑ですが実際の価格に近付けるためにDEMAと価格の差の平均をDEMAに加えています。
価格に近い線を描いているのはTEMA、DEMA、EMAの順です
価格が反転したときの反応の速さは同じくTEMA、DEMA、EMAの順です
線の滑らかさはEMA,DEMA,TEMAの順になります。
期間20の移動平均線 赤:EMA 緑:DEMA 黄:TEMA
l 移動平均線の情報
移動平均線には3つの情報があります。
一つ目は現在の価格についての情報です。現在の価格中心はろうそく足を見ていてもなかなか掴むことができませんが、移動平均線を見ることで視覚的に簡単に理解できます。
価格を見るにはTEMAのように価格に一番近い移動平均線を使うことが有効です。
二つ目はトレンドの方向です。トレンドが上がっているのか下がっているのかそれとも横ばいなのかは移動平均線の方向を見ることで理解できます。
トレンドの方向が変わった時に素早く反応する平均線はトレンドを知るのに有効ですが、滑らかさがある平均線はだましが少なくなります。
同じ移動平均線の場合期間が短いものは反応が早くだましが多くなります。
最後の情報はゾーン形成です。ゴールデンクロスやデッドクロスに使われる長期線はゾーンの境界を示しています。この境界を価格や動きの速い平均線が超えることで大きなトレンドの発生を確認することができます。このために使用する平均線はより滑らかで価格離れた平均線が便利です。同じ平均線の場合期間が長いものは滑らかになります。また、複数回の平均をしているものは滑らかになる傾向があります。
移動平均線から得られる情報を最適な平均線を選び有効活用しましょう。
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