ストラテジーテスターでトレードを検証しよう

 MT5のバックテストは「ストラテジーテスター」画面で行います。

ショートカットはMT4の「テスター」と同じCTRL+Rです。

MT4に比べて、バックテスト・最適化ともに高速化され所要時間が短くなっています。

概要


新しい概要画面はアイコン化され見やすくなりました。
単一(バックテスト)・可視化(ビジュアルモード)・ストレスと遅滞(新)・遺伝的最適化・フォワード最適化(新)・市場スキャン(新)は同じ設定タブが開きます。設定タブでも選択することができます。

インディケータは動作確認をビジュアルで見ることができます。

数値計算はOnTick()を使用せずOnTester()の結果を表示しますが、自動売買としての使用頻度は皆無です。

また「前の最適化の結果を確認」では以前に行った最適化の結果を確認することができます。
MT4では過去の結果を見るには膨大な時間をかけて再試験をするしか方法がありませんでした。この機能は大変便利です。

設定
インディケータ 
バックテストをするEAを選びます
右にはメタエディター起動ボタンと過去の設定を読み込むボタンが付いています。
※過去の設定読み込み

銘柄 通貨ペア 時間足を選択します。
$ボタンで選択した銘柄の詳細を表示できます。

フォワードテスト
過去の一定期間をバックテスト 残りをフォワードテストとして表示されます。
バックテストをするときには分割表示をしない「キャンセル」を選択しましょう。

遅滞
MT4のバックテストでは1分以下の時間の概念がなくティックが順番に並んでいるだけでしたが、MT5では時間の概念が追加され遅延を発生させることができます。
遅滞ゼロ、PING値、1-1000ミリ秒、ランダム遅滞、カスタム遅滞があります。

発注の際にはMT4から証券会社までにかかる時間、証券会社で約定する時間が必要です。PING値はMT4から証券会社までに必要な時間の往復分です。
理想的な遅滞時間は Ping値 ÷ 2 + 約定する時間(200-400ms)と考えられます。
モデル
全ティック MT4と同じ1分足を元に作成したティック
現実のティックをうまく再現しています。

(参照:MQL5.com)

リアルティックに基づいたすべてのティック
MT5に新たに追加された実際のティックを元にバックテストを行う機能です。
精度は非常に高いのですが、1分間にティックは数十~数百配信されますので、試験時間が長くなります。また、証券会社がMT5を採用する前のデータはメタ社のデータですので、長期の試験を行う時等、古い期間を使用する時には実際のティックではありません。

1分足OHLC
MT5に新たに追加されました。
1分足のOHLCを通過しますので、始値の4倍の精度になります。
価格が大きく動いた時にはスリッページが発生します。
始値のみ
始値のみを使用します。
最も短時間で試験が終わりますが、始値以外で動作するEA、TP,SLを設定するEAには不向きです。
価格が大きく動いた時にはスリッページが発生します。
計算するポイントが少ないためOHLCよりもスリッページは大きくなりがちです。
数値計算
バックテストで使用することはありません。
入金
MT4では初期証拠金の設定は別タブでしたが、MT5は初期証拠金の設定が一つの画面でできるようになりました。

通貨はプルダウン式ですが、メニューに日本円はありません。
日本円を選択するときは直接JPYと入力しましょう。


MT4ではログインしているFX会社の設定でしたが、レバレッジが選択できるようになりました

オプティマイズ
最適化の方法の選択です。
バックテストの時には「無効化」を選択してください。

後ろにある「チャート、指標、取引を表示するビジュアルモード」にチェックを入れるとビジュアルモードになります。


MT5のストラテジーテスターには設定画面に様々な機能が集約されてユーザビリティが向上しています。
また、より現実に近い形で試験を行えることも特徴です。


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